社会貢献と事業の両立に挑む老舗企業が、熊本地震の被災地を迅速に支援~株式会社八重洲栄屋~

【画像】福島県南相馬市でボランティア活動に勤しむ金子大志さん
明治35年(1902)創業の老舗であり、不動産賃貸業と人材サービス業を展開する株式会社八重洲栄屋。同社は2026年7月に発生した「令和8年熊本地震」で大きな被害を受けた4自治体へ、企業版ふるさと納税を活用した迅速な寄付と支援物資の提供を実施しました。長年のボランティア経験から生まれた「社会貢献と事業の持続可能な両立」への想いや、制度を活用して感じたことについて、株式会社八重洲栄屋代表取締役社長の金子大志さんにお話を伺いました。
明治創業の歴史と、事業を通じた社会貢献への強い信念
株式会社八重洲栄屋は、明治35年(1902)に青果店として創業し、時代の変化に合わせて事業を変革させてきました。2026年1月に代表取締役社長へ就任した金子さんは、2011年に東日本大震災のボランティアに参加して以来、各地の被災地で支援活動を続けてきました。社長となったいまは、一個人の奉仕活動にとどまらず、企業の健全な成長と社会貢献を両立させ、事業を通じて社会に役立つ方法を模索しています。
「被災現場での作業を続けるなかで、個人の努力だけに頼るのではなく、困難な状況にある方々を継続的に支援できるビジネスモデルを確立したいと考えるようになりました。社長就任にあたっても、会社が成長して得た利益をきちんと社会へ還元していくという方針を事前に伝え、社員の理解を得た上で新たなスタートを切りました」と、金子さんは社会貢献への想いを語ります。

【画像】株式会社八重洲栄屋の社内
現地のニーズを想像し、迅速な寄付と物資手配を実施
2026年7月28日に熊本地震が発生した際、同社は迅速な支援に動き出しました。支援方法について税理士に相談したことをきっかけに企業版ふるさと納税制度を知り、すぐにその活用を決定。社員や役員からの反対もなくスムーズに理解と賛同が得られ、発災から6日後の8月3日には、被害の大きかった4自治体へ計400万円の寄付を実施しました。さらに過去のボランティアでの経験から物資の重要性も理解していた金子さんは、別途予算を確保して野菜ジュースや冷感敷きパッドなどの支援物資も手配したそうです。
「発災直後の被災地では、提供される食料が炭水化物に偏りがちであり、停電や猛暑のなかでいかに体を休められるかが切実な課題となります。資金支援はもちろん大切ですが、現地のニーズを即座に想像し、すぐに役立つ物資を直接届けることも含めて、いま自分たちにできる最善の形を判断しました」と、当時の経緯を振り返る金子さん。

【画像】南相馬市ボランティア活動からの感謝状を持つ金子大志さん
被災地に寄り添う支援を第一に、復旧後も続く関係を
寄付や物資の送付にあたり、同社は「現地の負担にならないこと」を最も重視しました。自治体から贈呈式などの打診を受けた際も、一刻も早い復旧活動を優先してもらいたいと辞退。自治体業務を阻害しない配慮を徹底しました。
「被災直後の自治体職員の方々は、市民の生活を守るために不眠不休で対応されています。そのような時期に企業の式典などで時間を取らせてしまうことは本末転倒です。自分たちの名前を売ることや見返りを求めるのではなく、いまは現地が最も必要としている形で静かに寄り添うことが第一だと考えました。でも今後、状況が落ち着いた際には、ぜひ熊本県を訪れて観光や買い物でお金を落とし、地域経済に直接貢献したいですね。もし現地で人手が必要であれば、作業のお手伝いにも駆けつけたいと考えています」と、金子さんは説明します。

【画像】株式会社八重洲栄屋が展開する人材サービスのイメージ写真
最大約9割の税負担軽減。そのインパクトを実感
実際に企業版ふるさと納税を活用した経験から、金子さんは制度がもつ合理性とインパクトの大きさを実感したといいます。税額控除により企業の実質負担を最大約1割まで抑えられる仕組みは、企業にとってもメリットが大きく、自身のSNSなどを通じて経営者仲間へも積極的な発信を行ったそうです。
「100万円の寄付を行っても、実質的な負担は約10万円で済み、現地には100万円満額の支援が届きます。黒字を計上している企業であれば、使わない手はありません。純粋な奉仕精神だけでなく、自社の節税効果や企業価値向上という観点からスタートしたとしても、いいでしょう。結果として地域が救われるのであれば、非常に価値のある制度だと感じました」と、熱く語る金子さん。

【画像】株式会社八重洲栄屋の本社が入居するビル(東京都港区)
持続可能な社会貢献型ビジネスモデルの構築へ
同社は今後も企業版ふるさと納税を活用し、自然災害への緊急支援や農業再生プロジェクトなどへの寄付を継続する意向です。さらに既存の不動産・人材サービス事業を盤石に維持しながら、地域の獣害対策や子ども支援など、社会課題の解決につながる新規事業の立ち上げも目指しています。
今後の展望について、金子さんはこう締めくくりました。「個人のボランティア活動も重要ですが、身を削っての活動には限界があります。しっかりと会社の利益を確保し、社員の生活を守りながら黒字化できる『社会課題解決のビジネスモデル』を確立することが、私の目標です。企業版ふるさと納税のように企業にとってもメリットのある仕組みを賢く活用しながら、助けを必要としている人々や地域へ利益を還元する。そんな良い循環をこれからも作り続けていきたいです」
株式会社八重洲栄屋
語り手

株式会社八重洲栄屋 代表取締役社長
金子大志さん
| 会社・団体名 | 株式会社八重洲栄屋 |
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寄付したプロジェクト【株式会社八重洲栄屋】



