オンライン企業版ふるさと納税寄付サイト

寄ふるトレンド 子どもと社会をつなぐ。誰一人取り残さない町への挑戦

地域課題や社会課題を
解決するプロジェクトを応援しよう!

累積 寄付件数
1,868

地域課題や社会課題を
解決するプロジェクトを応援しよう!

累積 寄付件数
1,868

企ふるトレンド

子どもと社会をつなぐ。誰一人取り残さない町への挑戦

大阪府 熊取町

公開日 : 2025年3月3日 結婚、 子育て、 福祉・医療

取材者 日下智幸 / 瀬戸株式会社

教育委員会の南さん(左)と熊取町企画財政経営課の辻さん(右)

大阪府にある熊取町は、豊かな自然環境に恵まれたベッドタウンとして、妊娠・出産期から就学期までの充実した子育て支援と一体的に「教育のまち」として、どのような時代であっても「自立した一人の人間」としての主体性と柔軟性をあわせ持ち、他者との積極的な関わりの中で、心豊かにたくましく生き抜く人材の育成に取り組んできました。2024年4月には教育支援センターを設置し、不登校の子どもたちの「学びの場」を確保するとともに、本人や保護者の相談対応などを行っています。しかし、まだ「どこともつながっていない子ども」は多いといい、施設のさらなる活用が求められています。誰一人取り残さない町へ挑戦する取組を、担当者の方にお聞きしました。


増え続ける不登校児童・生徒。熊取町の現状は?


今回、話をお聞きしたのは熊取町企画財政経営課の辻さんと、教育委員会の南さんのおふたりです。まずは町の現状についてお聞きしました。
熊取町の各学校には以前から校内教育支援センターを設置しており、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラーを配置するなどの支援を行っていたといいます。しかし、不登校の児童・生徒が増えるなか、校内の支援だけでは充分とはいえない状況になっていました。また、文部科学省の不登校対策への取り組みを受け、2024年4月に熊取町教育支援センターが完成を設置。5月から運用が始まっています。「現在、小学生6名、中学生14名の計20名からの通所申込みがあり、1日あたり4~9名ほどが参加してくれています」と南さんは話します。

「みっけ」の入口のかわいらしい装飾

3’K(みっけ)を通して多くの人との関わりの場を創出


熊取町教育支援センター「みっけ」のコンセプトは「自分を見つける自立支援」。様々な体験を通して、きづく、きめる、かかわる、の3つのKを大切に支援しているといいます。「子どもたちが学校に行かなくなった、行けなくなった要因はじつに様々。まずは家から一歩出るための施設を目指したい」と南さん。現在、20名の児童・生徒が通所するなか、センターの開設は週2日のみ。活用している教室も1部屋だけで、充分とはいえない状況だといいます。「開設直後の手さぐりの状態のなかで、こうした運用を行ってきました。活動を充実させるには支援員や指導員の補充も必要ですし、備品も必要になってきます」

熊取町教育支援センターの外観

毎日でも行きたい居場所ができた。社会とつながる第一歩に


一方で、センターに通う子どもや保護者たちとの対話のなかで、施設が果たしている役割に充分な手応えを感じているといいます。そのひとつの例が定期的に通所しているひとりの子どもです。「1年ほど学校に行けなくなっていた子が、ここに通うようになってから自発的に起きて弁当を準備するようになり、家庭でセンターでの話をしてくれるようになったそうです。以前よりはつらつとしてきたと、保護者から喜びの声が届いています」と南さんは話します。
子どもたちが安心できる居場所として教育支援センターが確実に機能していることを、南さんは実感しているといいます。

熊取町教育支援センターの保護者と子ども

子どもは町の宝物。切れ目のない支援で社会とつなぎたい


「ほほえみ子育て熊取町!」というキャッチコピーが示すように、ベッドタウンとして発展してきた熊取町は、教育・子育て支援に大きな力を注いできたといいます。「このプロジェクトは、子どもたちや保護者を支援するものです。子どもたちは、町にとってかけがえのない存在。教育支援センターの開設により、ここを拠点に支援の幅を広げたいという思いがありました」と辻さんは話します。
「町内には90名ほどの不登校の児童・生徒がいると聞いています。子どもたちへの切れ目のない支援を実現するためには、センターの活動をさらに充実させる必要があると感じています。今後は開設日や使用できる教室を増やし、様々な子どもたちに対応できるようにしたい」と、南さんはセンターのさらなる活用に期待を寄せています。

教室の様子

地域や学校と連携して誰一人取り残さない町に


不登校の児童・生徒が家から一歩出るための施設を目指して、このプロジェクトはスタートしました。「様々な人やものとの関わりのなかで、学びながら自信をつけさせ、次のステップにつなげたいという思いで取り組んできました」と南さんは話します。また、通所する子どもたちや保護者との対話のなかから、この取り組みの必要性を実感しているといい、ほかの町民からの関心も高まっているといいます。「いまは、センター内での活動しかできていませんが、ゆくゆくはセンター外でも活動できるよう幅を広げたい。また、学校と連携した学習の支援なども検討中です。児童・生徒と保護者、学校、そして地域が一体となることで、どこともつながっていない子どもたちをなくしたい。誰一人取り残さない町の実現に向けて、様々なことに挑戦していきます」と南さんは結んでくれました。


不登校の子どもたちの「学びの場」の確保事業~未来を担う人材の育成~

語り手

熊取町教育委員会の南さんと熊取町企画財政経営課の辻さん

熊取町教育委員会の南さんと熊取町企画財政経営課の辻さん

自治体

大阪府 熊取町

大阪府 熊取町 のプロジェクト一覧

  企業版ふるさと納税の相談する